自動車公正競争規約とは?中古車広告のルール
自動車公正競争規約って何?
自動車公正競争規約とは、消費者が安心して自動車を購入できるよう、自動車の広告表示や景品提供に関するルールを定めた業界の自主規制です。
「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」に基づき、公正取引委員会と消費者庁から認定を受けた公的なルールです。自動車業界が自主的に定めたものですが、法的な裏付けがあり、違反すると措置を受けることがあります。
公正競争規約の目的
- 消費者保護:誇大広告や虚偽表示から消費者を守る
- 公正な競争:販売店間の不当な競争を防止
- 業界の健全化:信頼できる取引環境の構築
規約の種類
自動車に関する公正競争規約には、以下の2種類があります。
1. 表示に関する規約
自動車の広告・表示に関するルールです。新車と中古車それぞれに規定があります。
2. 景品に関する規約
自動車販売時に提供できる景品(おまけ、プレゼント)の上限を定めたルールです。
中古車の表示に関する主なルール
必ず表示しなければならない事項
中古車を広告する際は、以下の項目を必ず表示する義務があります。
- 価格:車両本体価格(税込み)
- 車名・グレード:メーカー名、車名、型式
- 年式:初度登録年月
- 走行距離:実走行距離(不明の場合は「不明」と表示)
- 車検の有効期限:車検の残り期間または「車検なし」
- 修復歴の有無:修復歴がある場合は「修復歴あり」と表示
- 保証の有無:保証がある場合はその内容
- 定期点検整備の有無:納車前整備を実施するかどうか
禁止されている表示
- 二重価格表示:根拠のない「通常価格○○円→特価○○円」
- おとり広告:実際には販売する意思のない車の広告
- 走行距離の虚偽表示:実際より少ない距離の表示
- 修復歴の隠蔽:修復歴があるのに「なし」と表示
- 誇大な品質表示:「極上」「最高」など客観性のない表現
価格表示のルール
- 車両本体価格は消費税込みの総額で表示
- 諸費用(登録費用、車検費用など)は別途明示
- 「支払総額」を表示する場合は内訳を明示
- リース料金と混同させる表示は禁止
修復歴の表示基準
公正競争規約では、「修復歴」の定義が明確に定められています。
修復歴ありとなる部位
- フレーム(サイドメンバー)
- クロスメンバー
- インサイドパネル
- ピラー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- フロア
- トランクフロア
これらの骨格部位を修正・交換した場合は「修復歴あり」と表示しなければなりません。
修復歴なしとなる例
- バンパーの交換・修理
- フェンダーの交換・板金(溶接を伴わないもの)
- ドアの交換
- ボンネットの交換
景品提供のルール
自動車販売時に提供できる景品には上限が設けられています。
- 一般懸賞:取引価額の20倍まで(上限10万円)
- 総付景品:取引価額の10%まで(上限は別途規定)
これにより、過度な景品による消費者の判断力低下を防いでいます。
規約に違反した場合
公正競争規約に違反した事業者には、以下の措置が取られます。
- 警告:是正を求める通知
- 違約金:金銭的なペナルティ
- 除名:自動車公正取引協議会からの除名
- 公表:違反事実の公表
悪質な場合は、景品表示法に基づく行政処分(措置命令)を受けることもあります。
中古車購入時のチェックポイント
- 価格表示は消費税込みか確認
- 走行距離や修復歴が明記されているか
- 諸費用の内訳が明示されているか
- 保証内容が具体的に記載されているか
- 「激安」「格安」など根拠のない表現に注意
公正競争規約を守っている販売店は、必要な情報をきちんと表示しています。情報の記載が不十分な広告には注意しましょう。
まとめ
- 自動車公正競争規約は広告表示と景品提供に関する業界ルール
- 景品表示法に基づき公正取引委員会から認定された公的ルール
- 価格、年式、走行距離、修復歴などの表示義務がある
- 二重価格表示やおとり広告は禁止
- 修復歴の定義が明確に規定されている
- 違反すると警告や違約金などの措置を受ける