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中古車のメーター改ざん車の矛盾

以前に修復歴車(事故車)の基準が甘くなったお話をしました。
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事故車の新基準


実は、もう一つ重要なことが変更になっています。

オークションに出品する時の、走行距離の表示方法についてです。


しかし、これがまた非常に分かりにくいのです。

少し長くなりますが、ちょっと面白い話なのでお付き合いくださいね。


従来までは、メーターが改ざんされている車には、出品する時に「?」マークをつけていました。

それが、今回の変更でこの「?」マークを廃止し、代わりに

「*」、「$」、「#」

の3つを用いることになりました。


それぞれ説明しますと、


「*」マーク(メーター改ざん)・・・ 過去の点検記録簿、走行管理システムなどによって走行メーターが巻き戻されていることが確認できる車両

「$」マーク(メーター交換)・・・認証・指定工場でメーター交換されたことを証する書面がある車両。またメーター交換が客観的に証明できる書面が確認できる車両

「#」マーク(走行不明車)・・・上記の2つ以外で記録簿等が無く、推定できる根拠が無い車両

となります。 


いかがでしょうか?皆さん、わかります?


私もこれを見て、上の2つは良く分かるのですが、最後の「#」マークの意味がよく分かりませんでした。


そこで、自動車公正取引協議会に聞いてみました。

     ・        ・
     ・  すると  ・
     ・        ・
  

ますます、分からなくなりました。(^^;


その説明は、

「プロの目で見て、メーターに表示されている距離と、現車があきらかに違うものについて、『#』マークをてけてください」

でした。


ハ ル 「その、あきらかに違うという所は、何か基準があるのでしょうか?」

公正取引「ありません。(きっぱり)」

ハ ル 「例えば、どんな場合がありますか?」

公正取引「プロが見て、違うと思った場合すべてです」

ハ ル 「・・・」

と、まあ、こんな感じで7分ほど話をしましたが、よく分かりませんでした。


ついでに何件かのオークション会場にも聞きましたが、結局すっきりと納得できる答えは返ってきませんでした。

まあ、例えば、今現在、メーターが壊れていて、走行距離計が動かない場合など、この「#」マークが活躍するかな?、といったところでしょうか。


で、

ここからが面白いところなんです。

わかりやすいように、今の3つのマークを悪い順に並べますと、

1)「*」・・・メーター改ざん車
2)「#」・・・走行不明車
3)「$」・・・メーター交換車

となります。

1番目のメーター改ざん車というのは、言葉どおり、メーターが改ざんされているということですから、文句なしで一番悪いです。

3番のメーター交換車は、故障などで交換されたという意味ですから、全く悪くありません。


ところが、一番悪いはずの、メーター改ざん車も、オークションに出品する時にこの「*」マークをつけると、なんとノークレームになってしまうのです。

つまり、

「ごめんなさい、この車のメーター巻き戻してしまいました」と告白すると、

「正直に告白したから、ノークレームでいいよ」

となり、免責されてしまうのです。(分かりやすく言っています。)


しかし「#」マークの場合はこうはいきません。

後で、メーター改ざんが発覚すると、クレームとなるのです。


一番悪いはずの「*」マークは免責されるのに、2番目に悪い「#」マークは許してはもらえないのです。


こんな「#」マークつけて出品する人、いるのでしょうか?

ますます、存在理由が分からない「#」マーク君でした。
(現在「#」マークを使う人はほとんどいないようです。)


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