中古車オークションの仕組みと問題点〜その2〜
「中古車オークションの仕組みと問題点」で、オークション会場の事故車の定義が統一されていないのを、今度統一するという話を書きました。
そのため、日本オートオークション協議会という団体から「修復歴判定マニュアル」なるものが発表されたのですが、これがなんともお粗末なマニュアルなんです。
(言っちゃった。)
これでは今までと大きく変わるとは、とても思えませんね。
さて、ユーザーのとって、これから買う車が事故車かどうかは大きな問題です。
それは、ユーザーが自分でイメージしている事故車であるかどうかということです。
はっきり言って、中古車業界が定めている事故車の定義なんて、どうでも良いのです。大体そんな定義自体知りません。
ユーザーが知りたいのは、その車が、どこを修理していて、どこを修理していないかです。
「ここの部分を修理しているのは事故車扱いに、ここまでは事故車としなくてもよい。そして、事故車と判定された車は、きちんとお客様に説明しなさい」
このように、細かい基準を作成することは大切です。
しかし、このことは逆に、事故車でないと判断された車については、なんかすべて免責されているような気がしてなりません。
つまり事故車でないと判断されたら、そのことだけを強調して、修理していることなんか全く説明する必要がないような、そんな考えを持っている業者が多いのです。
「この車、事故車ではないですか?」
「はい、安心してください、事故車ではありません。オークション会場でプロの査定員が検査して、事故車ではないと判断している車ですから」
事故車かどうかの判定が微妙な車でも、いったんオークション会場で事故車でないと判断された車は、このような説明をされることが多いです。
しかし事故車と判断されようとされまいと、そこの部分を修理していることは事実です。
本来は、
「ここの部分を直しています。しかし事故車の基準と照らし合わせますと、事故車扱いにはなりません」
ときちんと説明することが大切ではないでしょうか。
悪い業者になるとこのことを逆に悪用するものもいますので、注意して下さい。
この話題さらに続きます。